心を穏やかにするために・・・
もしもあなたが、自分の心を穏やかにするために・・・
嫌なことはしない。ポジティブなものだけをみる。嫌いな人とはかかわらない。と決めているのだとしたら・・・
実は、逆効果です。
逆効果だとは言っても、これが悪いことだというわけではありません。ですから、もしも、あなたがこうするように心がけていたとしても、落ち込む必要はありません。
ここで考える必要があることは「心を穏やかにする」というのは、いったいどんな状態を指すのか?ということです。
もしも自分の周りに、嫌な人やネガティブなものがなく、嫌なことが起きないことが、心の穏やかさの絶対条件と考えてしまったとしたら、そう見えないものに触れたりそう思えない出来事に遭遇してしまうことで、心が大きく動きます。なぜなら、穏やかさを守るために、これらの出来事を「何とかして目の前から無くそう!」という意識が働く可能性が高いからです。
つまり、心を穏やかにするのが、心を大きく動かさないこととイコールなのだとしたら、全く逆の働きをするということです。
ただ、この心が動くことというのは、自分にとってマイナスなことばかりではありません。嫌なことがあるということは好きなことがある、ということでもあります。大好きなものを手に入れた達成感や感動などを味わいたいと考える人は多いと思いますが、これらの感情を支えているのはその反対のものたちなのです。
ですから、心を穏やかにするメリットデメリットを知ったうえで、本当に自分がそれを望んでいるのか?を一度考えてみることも大切です。そのうえで、心を穏やかにしたいのだとしたら・・・
自分にとっての、嫌なこと、ネガティブなこと、嫌な人をつくりだしている価値判断を探すことです。
これは、嫌なこと、ネガティブなこと、嫌な人、を許せとか受け入れろとか、いうこととは違います。
自分にとって「良いこと、嫌なこと」「ポジティブなことネガティブなこと」「好きな人、嫌な人」を分けているものは何かを知り、それを分けているのは自分でしかないと認識し、両者が本当は一つのものだと知るということです。
どちらを選んでも変わらないことを知っていると、どちらを選ぼうかと心が揺れることはありません。心が揺れないことが、心を穏やかにすることなのだとしたら、これが解決方法になります。
とはいえ、この方法は、本当にこれを望んでいるのかどうかを、自分自身によく問いかけてから使うほうが良いかもしれません。「心が揺れないこと」も「心が揺れること」も本来善悪はありません。自分にとって必要なときに、必要な分だけ使えばいいだけなのです。