「その六・カルマ」原因と結果の原理
7つの原理の六つ目は、原因と結果の原理です。
原因と結果については、日常でもよく語られます。
ただ、錬金術という視点から見ると、この原因と結果の原理をどう捉えるか?で、自分らしく自由になるか?それとも縛られて窮屈になるか?が変わってくるので、取り扱いには注意が必要です。
自分らしく自由になるために、この原理を使うポイントは、原因をどこに持ってくるか?ということです。
この原因を自分に持ってくると、自分の意志が人生に反映されます。自分で人生の舵をとり自由に楽しむためには、まずは自分で自分の人生の責任をとり原因を自分に置く覚悟が必要になるのです。
逆に言えば、原因を自分以外(他人や様々な外的条件)に置いた場合、どんな結果が出るかは、自分以外にゆだねられていることになりますから、自分の意志が人生に反映されていると感じることはほとんどなくなるということです。
これはどちらが正しいということではないのですが、ここでは自分らしく流れに乗って生きることをお勧めしていますから、少しずつでも原因を自分に置くことを意識してみることをお勧めしています。
引き寄せの法則を働かせたいと考える場合は、この原因と結果の原理はとても大切になります。
原因を自分に置くことは、結果を生み出す力を自分が持っていると認識することでもあるからです。
ただ、自分の前に現れる結果の中には「全てを含む世界」からの結果もあります。この場合の原因は、全てを含んだ(全てに含まれた)状態の自分なので、他人も自分もいる振動数の「自分」の意志とは違うと感じることもあります。
そうは言っても、ほとんどの場合は、この差は感じられないと思いますので、そう深刻に考える必要はありません。
自分の人生を楽しむ力を失わないためにも、原因を自分に置くことをお勧めします。
「その五・リズム」リズムの原理
7つの原理の五つ目は、リズムの原理です。
如何にリズムにのって生きるか?を意識することは、スムーズに生きるためにはとても大切なことです。
このリズムにのるということは「上がりきることを恐れない」また「下がりきることを恐れない」ということです。
そのためには、上がることも下がることも、リズムとして考えた時には、実はひとつである。ということに気付く必要があります。
人生をストーリーとして考えた場合、上がりっぱなしや下がりっぱなし、さらには、上下すらしない状態はドラマを生み出しません。
ドラマチックな人生を生きるためには、この上がり下がりのリズムにのることが、必要になるのです。
ただ、このリズムを緩やかにする方法はないわけではありません。
ここまで「極性の原理」や「振動の原理」でお伝えしたように、違いを含むことで振動数を上げると、リズムの極と極の間が近づき、上がり下がりが少なくなり必然的にリズムが緩やかになります。
「これしかない!」「こうでなければ!」という分離が激しい状態になればなるほど、ドラマチックになりリズムの上がり下がりは激しくなります。
その逆に「どっちでもいい~。」「まぁ、いいか~。」というどちらの選択肢でも構わないと思えるような、結果の可能性を含んだ状態では、そもそもこだわりが薄いため、ドラマチックになることは少なくなり、それに応じて、上がり下がりが少ない緩やかなリズムになるのです。
どんなリズムで生きるかには、善悪は無く、単に好みでしかありません。
ただ、リズムを知り、そのリズムににのって生きることは、人生を楽しみ味わう上で大きなポイントになるのです。
「その四・ポラリティー」極性の原理
7つの原理の四つ目は、極性の原理です。
これは、全てのものに、極があり(端と端)その違いがあるからこそ物事を比べたり認識したりできるようになるということです。
高いがあり低いがあるから、高さを認識できる。また熱いがあり冷たいがあるから、温度を認識できる。というようなことです。
全てから振動数を下げ、分離した世界観(現実)では、この比べることで、ものを認識することが出来るようになっているのです。
ですから、完璧なもの100%のものというのは、実は存在しえません。
「幸せ」のような曖昧なものなら、なおさらです。
だからといって、がっかりする必要はなく、自分の感じている幸せとは、どんな極を持っているのか?そのどちらの極を自分は見ているのか?に注意を向ければいいのです。
いわゆる「引き寄せの法則」の中で語られる、一旦欲しい物を意図したら、あとは手放すと叶いやすい。・・・というのは「手に入る」と「手に入らない」というのは、同一線上の極でしかないため、どちらかが欲しいと強く念じることは、その反対の極までも強く(手に入らなかったらどうしよう。)と心ならずも念じることになるので、抵抗が起きやすいため、あまり強くは念じないほうが良いとされているのです。
どちらの極(手に入る。と入らない。の可能性)も含むことは、結果的に振動数を上げることでもあります。
振動数が上がれば物事はスムーズに進みやすくなりますから、どちらかの極に固執せず、可能性を受け入れたうえで「自分の欲しいものを選ぶ」という意識を持った方が、豊かな結果を引き寄せることになるのです。
「その三・バイヴレーション」振動の原理
7つの原理の三つ目は、振動の原理です。
スピリチュアルでは「振動数を上げよう!」「高い波動をもとう!」といわれることも多く、この高さによって日常生活の上手くいく度合いが変わるとされています。
引き寄せの法則などでも(自分と同じ振動数のモノを引き寄せるため)自分の振動数を高めることは大切だ。といわれているようです。
では、この振動数はいったいどうやったら上がるのか?ですが・・・
一般的に言われている、良い言葉を使うとと上がる!良いことをする(徳を積む)と上がる!というのは半分正解で、半分は違う・・・というか、その奥に別の仕組みがあります。
つまり、良い言葉を使ったり、良いことをすることが、その仕組みにあっている場合は効果が出ますが、その仕組みにあっていない場合は残念ながら効果が見込めません。
この仕組みとは、最初にお伝えした3つの段階が大きくかかわってきます。
はじめにお伝えしていたように、最も振動数が高いのはすべてを含む世界なのです。そして振動数は下がれば下がるほど、分離が進みます。
つまり、振動数を上げるというのは、分離したものを如何に含むか?ということなのです。
良い言葉を使ったり、良いことをするのが、相手を含む意図で使われていれば、振動数は上がりますし、同じような良い言葉を使ったり、良いことをするのでも、相手を排除するためや自分を卑下(相手と自分は違うと認識し、自分を下げた分離状態)しながら使うと振動数は上がりません。
また、この含むということから言うと、振動数が高いのも低いのも同じく「振動数」には含まれているであり、単なる度数の違いでしかなく、ここに善悪はありません。
ただ、振動数が上がれば上がるほど、統合に向かう流れに乗りますし、様々なものを含んだ視点で自分の世界を観ることが出来ますから、そのぶん何かとスムーズに進み日常生活の上手くいく度合いは上がったように感じるでしょう。
この振動数を上げる仕組みを知ると、問題解決能力や応援される率は上がってきますから、自分以外のモノを変えようとせずそのまま含むという試みは、楽しく生きるためにはとても有効なのです。
「その二・コレスポンデンス」投影の原理
7つの原理の二つ目は、投影の原理です。
この原理は、鏡の法則というと、聞いたことのある方も多いかもしれません。
「下なるものは上なるものの如く、上なるものは下なるものの如し。」とは、魔術師の間では、有名な言葉です。
全てから生まれた、一人一人の宇宙、そして自分と他人がいる世界。
これらは、もともとは同じものからできていて、振動数が違うだけなのです。
どの振動数であなたの周りの世界を観るかで、鏡に映るものは変わってきます。もしも、今あなたの周りの世界が、自分の気に入った世界ではないのならば、内側の自分の世界をのぞいてみることが、大きなヒントになります。
「状況や条件が変われば、自分の気持ちが変わる。」のと「自分の気持ちが変わったから、状況が変わっていく。」というのは、切り離すことが出来ないのです。
これら2つは、お互いに鏡のように影響し合っています。上か下かの違いは、単に振動数の違いです。(振動数の高低には、善悪はありません。)この振動数の違いを如何に上手く通じ合わせるか?が楽しく生きるためにはとても大切なことになります。
高い振動数で様々なものを含み、プログラマーにゆだねながら、プレイヤーとしてゲームをするか?ゲームのキャラクターになりきり、様々な感情を味わいながらゲームに没頭するか?のどちらか片方だけでは、楽しく生きるのは難しいのです。
上と下、内と外のやりとりをいかにスムーズにするか?が振り回されるだけではなく、意図をもって自分の人生をしっかり体感するための、大きなカギになるのです。
因みに、多くの占いや儀式は、この考え方を取り入れていると思われます。
宇宙の星を見て、自分のことを思う・・・というような感じですね。マクロの視点とミクロの視点を上手に使うために、楽しみながら役立てていくと良いのではないでしょうか。
「その一・メンタリズム」思考の原理
7つの原理の一つ目は、思考の原理です。
思考は現実化する・・・とは、聞いたことがある方も多いかもしれません。
この原理は、引き寄せの法則でもよく語られています。
ではなぜ、思考は現実化するのか?
(これは、初めにご説明した3つの段階の話ともかぶってくるのですが・・・)
そもそも、私たちの脳は自分の周りの情報を「選択」して意識に上げているからです。
同じ映画を見ても、注目する場面は違いますし、その後記憶に残っている内容は、人それぞれです。
誰かの感想を聞いて、楽しみに見に行ったのに、思っていたのとは全然違って、がっかりする・・・なんてことは、映画に限らずよくあることですね。
思考の原理においては、以下のことが言えます。
全て(の情報)→一人一人の宇宙(自分だけの選択)→自分も他人もいる世界(それぞれの現実がわかりあえない状態)
この思考の原理で大切なことは、あなたの現実は、すべての現実ではない。
ということです。
実は人間関係などの問題は、この自分の現実こそが全てだ。という勘違いから生まれます。
自分の目の前の現実を、疑うことが出来ると、悩みを解決する能力は格段に上がります。
自分が見ているものだけが、全てではない。目の前の現実は「意味付けが変わるだけ」で簡単に変わるものなのだと知ることが出来ると、選択肢が増え人生を意識的に選ぶことが出来るようになります。
これが、認識できると「これしかない!」という、ゲームの中のキャラクターの意識から、「どう進めようかな?」という、プレイヤーの意識へと拡大していきます。
もちろん、どんな意識で生きても良いのですが、二つの視点を持って生きるほうがより意識的に人生を楽しめるようになります。
7つの原理の働き方
ここまでご説明したように、3つの段階には、それぞれの特徴があります。
全て(プログラマー)…あるもないも含んだすべて。分離していないので何かを経験することはできない。(というか、できないもできるも同時にある)不可知の領域。
一人一人の宇宙(プレイヤー)…宇宙は同じ材料(全て)からできている。自分の宇宙(ゲーム)は自分自身がプレイヤーなので様々な出来事は自分の働きかけから起きている一つの繋がったもの(ゲーム)だと認識している状態。
自分と他人がいる世界の自分(マリオ)…自分は自分、他人は他人。あなたや私が今生きている現実(とよばれている)世界の中の自分(エゴ)。
これらは、全て(プログラマー)から一人一人の宇宙(プレイヤー)自分(マリオ)
というように振動数を落とし、あなたの現実をつくりだします。
そしてある地点からは、振動数を上げる流れに乗り
最終的にはまた全てへと回収されていきます。
この最終回収地点や、宇宙のスタート地点にある部分に
7つの原理が働いています。
つまり7つの原理とは、一人一人の宇宙をつくりだすために
最低限必要な条件のようなものなのです。
7つの原理を理解し上手に使うことは、すべてへと向かう流れに乗ることです。
振動数が高いほうから低い方へにしか、影響力が及ばないということを知っていれば、この原理が錬金術として役立つことが、お分かりになると思います。
次回からは、原理を一つづつご説明していきます。
難しいことは抜きにしても、あなたの日常に役立つヒントが、きっと見つかるはずです。