振動数を上げるとは?
振動数を上げる!波動を上げる!高いステージへ移動する・・・などなど、スピリチュアルでは、よく語られることが多く、その状態を目指している人も多いのですが、基本的には誰でも、統合への流れに乗っていますから、振動数は上がっていくものなのです。
ただ、そう言われてもピンとこないという方も多いかもしれません。
私は、ここでお伝えしているヘルメスの7つの原理の講座をしていますが、その中の質問の多くはこの振動数の上げ方だったりします。
振動数を上げる(統合へと向かう)ということは、良いことをするのと=で語られやすいのですが、これは少々、誤解が生まれやすいのです。統合へ向かうということは、様々な情報を含むということです。この含むとは、そのままの状態でジャッジしない(価値判断をしない)ということです。
良いこと=振動数を上げる。という場合の良いこととは、ジャッジをしない(価値判断をしない)で含むということになります。この場合、差別や勝手な価値判断で相手の価値を決めたりしない。というのが良いこととして語られているのなら振動数を上げる為にはとても役立ちます。
しかし、極性の原理でお伝えしたように、良いというのは、悪いがあるからこそ認識されるのです。良いことと悪いことに、価値判断をしたくなるのは人情です。人は自分にとって心地よいものには価値を見出し、そうではないもの(嫌な気持ちになるもの)については価値が無いと思いやすいのです。
この価値判断に従って、悪い(と思うもの)を切り捨てようとすると、そこには(価値判断という)分離が生まれますから、振動数はかえって下がってしまうことになります。
これは、他人の悪口を言う人の悪口を言うと、結果的に対立を生み気分が重くなるのと似ているかもしれません。
ただ、この振動数の高低にも、善悪はありません。
振動数の高い世界には高い世界の、低い世界には低い世界のメリットデメリットがありますし、この現実の世界で生きている限り分離は必要なのです。
楽しく生きるための錬金術において大切にしていることは、振動数を上げること自体ではなく、振動数の上がった状態のの視点を持つことで振動数の高い世界と低い世界を自由に行き来することが出来るようになることです。なぜなら、そうすることで人生をより軽やかに楽しみ真剣に味わうことが出来るようになるからです。
原理をどう使うか?
ここまで、7つの原理についてお話ししてきて、おわかりの方も多いと思いますが、この7つの原理はそれぞれが互いにリンクしています。どれか一つの原理を意識して使うようにすると、それ以外の原理もそれに応じて働き出します。
自分の思考に意識を向けて、自分の価値判断の整理をすると、今までは別々だと考えていたものの繋がりに気づいたり、視点が高くなり振動数が上がったりします。
錬金術を使って楽しく生きるためには・・・。
今の自分が、当たり前に考えている思考が自分の望んでいる世界観と一致しているのか?(思考の原理)
自分の周りの世界からのヒントを無視していないか?(投影の原理)
価値判断ばかりして苦しい状態ではないか?(振動の原理)
度数が違う同じものを崇めたり見下したりしていないか?(極性の原理)
善悪に固執してリズムにのることを恐れていないか?(リズムの原理)
自分以外のものに責任を押し付けて窮屈になっていないか?(原因と結果の原理)
思考やビジョンと行動のバランスが崩れていないか?(両性の原理)
・・・といったことを意識する必要があるのです。
これらは、出来ないからと言って落ち込んだり、自分を卑下する必要はありません。錬金術を使って楽しく生きるということは、これらの仕組みを知りその人の好みと必要に応じて、振動数の高い世界と低い世界を行き来するということですが、これを取り入れなかったとしても、人生の価値が変わるわけではありませんから。これらの仕組みは、知らなかったとしても何の問題もないのです。
しかし、これを知って、上手に使うことを意識することは、人生を自分らしく楽しむために、大いに役立つということだけは、はっきりと言えるのです。
「その七・ジェンダー」両性の原理
7つの原理の七つ目は、両性の原理です。
これは、男性性・女性性の原理とも、陰陽とも呼ばれています。すべての要素を2つにわけた時、男性性と女性性(陰陽)にわかれるということです。またこれらが一つになった時、様々なものを生み出すことが出来ます。
陰陽について知ることは、具現化の能力を上げることにも繋がります。イメージ(陰の力)と行動(陽の力)が結びついたとき、はじめて現実に変化が起きるからです。
両性の原理をいかに上手く使うかは、望みを叶えることにリンクしているのです。
あまり語られることは少ないのですが、望みの中にも陰の望み(主に感情などにまつわる望み)と陽の望み(行動によって叶えられる望み)がともにあります。このことに気付くと、望みを叶えた結果がとても豊かになります。
結婚して安定したい。お金持ちになって豊かに暮らしたい。
よく聞かれる、これらの望みの中にも、陰の要素(安定、豊か)と陽の要素(結婚、お金持ち)が含まれています。ここに気付かないままだと、望みを叶えること自体が出来なかったり、条件的には望みが叶ったはずなのに、心が苦しいままだったりするのです。
また、物事の始まりは、陰から始まり陽へ向かいます。これは、成功法則などでも「まずはビジョンを持ちましょう。」と、よく言われているので、知っている方も多いと思います。
現実という「自分と他人がいる世界」では、実際に行動することが必要になります。ですから、ビジョンを描くという陰から始まり、そのビジョンに基づき行動する、という陽に向かったとき、はじめて望みが叶った状態が生まれるのです。
現実の世界で生きる醍醐味は、行動に伴う経験を味わうことです。この経験とは、行動をしないという経験も含まれています。ただ、せっかくこの世に経験を楽しみに来ているのだとしたら、勇気を出して自分が望んだ経験をするほうが、より人生を楽しめるのではないかと思います。
「その六・カルマ」原因と結果の原理
7つの原理の六つ目は、原因と結果の原理です。
原因と結果については、日常でもよく語られます。
ただ、錬金術という視点から見ると、この原因と結果の原理をどう捉えるか?で、自分らしく自由になるか?それとも縛られて窮屈になるか?が変わってくるので、取り扱いには注意が必要です。
自分らしく自由になるために、この原理を使うポイントは、原因をどこに持ってくるか?ということです。
この原因を自分に持ってくると、自分の意志が人生に反映されます。自分で人生の舵をとり自由に楽しむためには、まずは自分で自分の人生の責任をとり原因を自分に置く覚悟が必要になるのです。
逆に言えば、原因を自分以外(他人や様々な外的条件)に置いた場合、どんな結果が出るかは、自分以外にゆだねられていることになりますから、自分の意志が人生に反映されていると感じることはほとんどなくなるということです。
これはどちらが正しいということではないのですが、ここでは自分らしく流れに乗って生きることをお勧めしていますから、少しずつでも原因を自分に置くことを意識してみることをお勧めしています。
引き寄せの法則を働かせたいと考える場合は、この原因と結果の原理はとても大切になります。
原因を自分に置くことは、結果を生み出す力を自分が持っていると認識することでもあるからです。
ただ、自分の前に現れる結果の中には「全てを含む世界」からの結果もあります。この場合の原因は、全てを含んだ(全てに含まれた)状態の自分なので、他人も自分もいる振動数の「自分」の意志とは違うと感じることもあります。
そうは言っても、ほとんどの場合は、この差は感じられないと思いますので、そう深刻に考える必要はありません。
自分の人生を楽しむ力を失わないためにも、原因を自分に置くことをお勧めします。
「その五・リズム」リズムの原理
7つの原理の五つ目は、リズムの原理です。
如何にリズムにのって生きるか?を意識することは、スムーズに生きるためにはとても大切なことです。
このリズムにのるということは「上がりきることを恐れない」また「下がりきることを恐れない」ということです。
そのためには、上がることも下がることも、リズムとして考えた時には、実はひとつである。ということに気付く必要があります。
人生をストーリーとして考えた場合、上がりっぱなしや下がりっぱなし、さらには、上下すらしない状態はドラマを生み出しません。
ドラマチックな人生を生きるためには、この上がり下がりのリズムにのることが、必要になるのです。
ただ、このリズムを緩やかにする方法はないわけではありません。
ここまで「極性の原理」や「振動の原理」でお伝えしたように、違いを含むことで振動数を上げると、リズムの極と極の間が近づき、上がり下がりが少なくなり必然的にリズムが緩やかになります。
「これしかない!」「こうでなければ!」という分離が激しい状態になればなるほど、ドラマチックになりリズムの上がり下がりは激しくなります。
その逆に「どっちでもいい~。」「まぁ、いいか~。」というどちらの選択肢でも構わないと思えるような、結果の可能性を含んだ状態では、そもそもこだわりが薄いため、ドラマチックになることは少なくなり、それに応じて、上がり下がりが少ない緩やかなリズムになるのです。
どんなリズムで生きるかには、善悪は無く、単に好みでしかありません。
ただ、リズムを知り、そのリズムににのって生きることは、人生を楽しみ味わう上で大きなポイントになるのです。
「その四・ポラリティー」極性の原理
7つの原理の四つ目は、極性の原理です。
これは、全てのものに、極があり(端と端)その違いがあるからこそ物事を比べたり認識したりできるようになるということです。
高いがあり低いがあるから、高さを認識できる。また熱いがあり冷たいがあるから、温度を認識できる。というようなことです。
全てから振動数を下げ、分離した世界観(現実)では、この比べることで、ものを認識することが出来るようになっているのです。
ですから、完璧なもの100%のものというのは、実は存在しえません。
「幸せ」のような曖昧なものなら、なおさらです。
だからといって、がっかりする必要はなく、自分の感じている幸せとは、どんな極を持っているのか?そのどちらの極を自分は見ているのか?に注意を向ければいいのです。
いわゆる「引き寄せの法則」の中で語られる、一旦欲しい物を意図したら、あとは手放すと叶いやすい。・・・というのは「手に入る」と「手に入らない」というのは、同一線上の極でしかないため、どちらかが欲しいと強く念じることは、その反対の極までも強く(手に入らなかったらどうしよう。)と心ならずも念じることになるので、抵抗が起きやすいため、あまり強くは念じないほうが良いとされているのです。
どちらの極(手に入る。と入らない。の可能性)も含むことは、結果的に振動数を上げることでもあります。
振動数が上がれば物事はスムーズに進みやすくなりますから、どちらかの極に固執せず、可能性を受け入れたうえで「自分の欲しいものを選ぶ」という意識を持った方が、豊かな結果を引き寄せることになるのです。
「その三・バイヴレーション」振動の原理
7つの原理の三つ目は、振動の原理です。
スピリチュアルでは「振動数を上げよう!」「高い波動をもとう!」といわれることも多く、この高さによって日常生活の上手くいく度合いが変わるとされています。
引き寄せの法則などでも(自分と同じ振動数のモノを引き寄せるため)自分の振動数を高めることは大切だ。といわれているようです。
では、この振動数はいったいどうやったら上がるのか?ですが・・・
一般的に言われている、良い言葉を使うとと上がる!良いことをする(徳を積む)と上がる!というのは半分正解で、半分は違う・・・というか、その奥に別の仕組みがあります。
つまり、良い言葉を使ったり、良いことをすることが、その仕組みにあっている場合は効果が出ますが、その仕組みにあっていない場合は残念ながら効果が見込めません。
この仕組みとは、最初にお伝えした3つの段階が大きくかかわってきます。
はじめにお伝えしていたように、最も振動数が高いのはすべてを含む世界なのです。そして振動数は下がれば下がるほど、分離が進みます。
つまり、振動数を上げるというのは、分離したものを如何に含むか?ということなのです。
良い言葉を使ったり、良いことをするのが、相手を含む意図で使われていれば、振動数は上がりますし、同じような良い言葉を使ったり、良いことをするのでも、相手を排除するためや自分を卑下(相手と自分は違うと認識し、自分を下げた分離状態)しながら使うと振動数は上がりません。
また、この含むということから言うと、振動数が高いのも低いのも同じく「振動数」には含まれているであり、単なる度数の違いでしかなく、ここに善悪はありません。
ただ、振動数が上がれば上がるほど、統合に向かう流れに乗りますし、様々なものを含んだ視点で自分の世界を観ることが出来ますから、そのぶん何かとスムーズに進み日常生活の上手くいく度合いは上がったように感じるでしょう。
この振動数を上げる仕組みを知ると、問題解決能力や応援される率は上がってきますから、自分以外のモノを変えようとせずそのまま含むという試みは、楽しく生きるためにはとても有効なのです。